翁眼科

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院長のメッセージ

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院長紹介

眼科医歴30年の伝統と実績があります

私が院長である翁眼科は、大阪・心斎橋の中心にあるというとても便利な場所にあります。また、大変きれいで広い診療所も、落ち着けると患者さんから好評です。一般疾病、白内障・緑内障などの治療など、目に関すること全般について相談していただけます。もし、何か眼について心配な点や困っていることがあれば、いつでもお気軽にお越しください。

院長 翁 政立

主な経歴

1975年 大阪大学医学部卒業

大阪大学病院勤務

1976年 市立芦屋病院勤務

1980年 大阪大学病院勤務

1981年 国立大阪病院勤務

1986年 大阪・心斎橋にて翁眼科開業。

現在に至る

過去の主な治療実績

ワン エンド ハーフ症候群の一例(1981年)

フィッシャー症候群の一例(1982年)

球后デルモイド チスト手術

(術式クレンライン)(1982年)

ウィルソン病 治療(1983年)

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診療時間

曜日 午前 午後
月・火・土 11:00-13:00 14:00-19:00
水・木 休診 14:00-19:00
10:30-11:30 14:00-19:00
日・祝 11:00-13:00 14:00-18:00
終了時間30分前までには、お入りください。
コンタクトレンズが初めての方は終了時間の
1時間前までには、お入りください。

治療・処方内容

治療

糖尿病網膜症

白内障

緑内障

ドライアイ

飛蚊症

目のアレルギー

コンタクトレンズによる眼障害

(角膜びらん/巨大乳頭性結膜炎など)

その他、眼に関すること全般

また、必要に応じ病院紹介も行っております。

院内画像

院内の写真はこちらからご覧になれます

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院内紹介

とてもきれいで落ち着ける診療所です
院内画像

みなさんに、心地よくご来院いただくために、翁眼科は努力をしています。上にある写真は、当眼科の入り口の写真です。患者のみなさんが、できるだけ安心して、そして落ち着いてもらえるよう心がけています。

院内画像

入り口です。

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待合室の様子です。

院内画像

診療所内の様子です。

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診察室の様子です。

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役に立つ眼のコラム

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はやり目について

ここ最近、おいでになる患者さんの中で、多く見受けられるのが「はやり目」です。正式には「ウィルス性結膜炎」と言われます。この「はやり目」に感染してしまった場合、他の人にうつらないように対策をしておかないと、身の回りの人も「はやり目」になってしまいます。

  そこで今回は、「はやり目」に対して正しい知識をつけ、対処法を知っていただければと思います。コラムを読んでいて不明な点や、不安に思ったことなどがあれば、どうぞ気軽にお越しください。

ウイルスとは

「はやり目」は「ウィルス性結膜炎」と上に書きましたが、ここでは“ウィルス”について見てみたいと思います。

 

よく耳にする“ウィルス”ですが、実は最近よりも小さい目に見えない「微生物」なのです。そして、自分で生きることはできません。ヒトや動物の細胞内に侵入し、その細胞内に住み着きます。

 

ウィルスに住み着かれた細胞はどうなるのでしょうか。衰えてしまい、死んでしまい、そして病気になってしまいます。しかし、ヒトはいつでもウィルスに住み着かれ、そして病気になってしまうのでしょうか。ウィルスに対する抵抗力が強いときは、ウィルスは活動をすることができないのです。

よって、ウィルスに侵されないためには、抵抗力を強くしておく必要があります。

結膜について

では、「ウィルス性結膜炎」の“結膜炎”とは何なのでしょうか。

“結膜炎”とは、結膜に起きた炎症のことで、その原因には細菌、ウィルス、クラミジアなどの病原体や、花粉やハウスダストなどによるアレルギーが挙げられます。

結膜は、角膜(黒目)のまわりを覆う白目の表面(=眼球結膜)から、まぶたの裏側を覆っているピンクの部分(=眼瞼結膜)を指します。そして、「涙」は眼球表面を潤し、目に入ってきた異物や病原体が眼の中に進入するのを防ぐはたらきがあります。

ウィルス性結膜炎の中でも、全てが「はやり目」というわけではありません。とりわけヒトにうつりやすいものを「はやり目」と呼び、流行性角結膜炎、咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎の3つに分けられます。

はやり目の症状と治療法

結膜炎になるとどのような症状があらわれるのでしょうか。


・結膜が充血する
・目やにや涙が増える
・目がゴロゴロする
・かゆみ・しょぼしょぼ感
ひどい症状だと…
・まぶたが急激に腫れる
・出血
・発熱
・しろめがブヨブヨしてくる など

では、このようなウィルス性結膜炎に対する治療は、どのようなものがあるのでしょうか。実は、今のところ特効薬は無く、自然に治るのを待つしか有りません。感染してから抗体ができ、それがウィルスを退治するまでに時間がかかるので、おおよそ2〜3週間程度みておかなければなりません。その間、休養を十分に取り、体力を落とさないことが大切です。

しかし、炎症をおさえたり、細菌の混合感染を予防するために、点眼薬を使用します。残念ながら補助的ですので、点眼薬によってはやり目が治るというわけではありません。

一口コラム

はやり目---流行性角結膜炎

感染してから7〜14日で発病。まぶたの裏側のブツブツや充血、まぶたの腫れ、流涙などの症状があらわれる。

プール熱---咽頭結膜熱

感染してから5〜7日で発病。プールで感染することがあることから、プール熱とも呼ばれる。結膜にブツブツができ、咽頭炎による発熱を起こす。

アポロ病---急性出血性結膜炎

感染してから1〜2日後に突然眼球結膜に出血を起こす。ゴロゴロ感、充血、まぶしさなどがあらわれ、結膜にブツブツができる。

また、ウィルス性結膜炎には、「はやり目」の他に、単純ヘルペスウィルスや帯状ヘルペスウィルスによるものがありますが、ヒトにうつることも稀で、流行ることもありません。

感染予防には…

「はやり目」と診断された場合、家族や友人などにうつさないため、注意を払う必要があります。

ウィルスは、目をこすったりふいたりしたハンカチなどから、他の人に感染する可能性があるため、

@ 石鹸と流水でよく手を洗い、ウィルスを流す。

A 直接手で目を触らない。どうしても目に触れたい場合は、ティッシュペーパーなど使い捨てのものでふき取る

B 感染している人のタオル、洗面用具は家族のものと別にする

C 食器や洗面用具などは、煮沸消毒するか熱湯をかけてから洗うように心がけてください。ウィルスは熱に弱いという性質を利用します。

このようなことを心がけてください。

感染の危険は、流行性角結膜炎や咽頭結膜熱では、発病から2週間、急性出血性結膜炎では3〜4日と言われています。ウィルス性結膜炎と診断されたら、幼稚園や学校などは休まなければなりません。原則、仕事も休んでください。2週間以内には、元通り復帰できるので、その間はしっかりと休養することが大切です。

最後に

一度「はやり目」を経験すれば、終生免疫ができるため、一度はやり目にかかれば、再びかかることはありません。終生免疫というのは、たとえば「はしか」に一度かかると、二度とかからないように、からだの中にウィルスに対する抗体ができ、免疫する役割をすることを示します。

しかし、ウィルスの種類が異なれば、またかかることがあるので注意しなければなりません。

今回見てきたように、はやり目は人に感染することがあるので、十分に注意しなければなりません。また、感染して間もない頃ほど、感染力が強いと言われています。少しでも、「はやり目の症状かな」と思うことがあれば、すぐに眼科へ向かうようにしてください。

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正常眼圧緑内障

最近よく寄せられる相談のメールに見かけられるのが「正常眼圧緑内障」です。近頃、テレビや雑誌などで徐々に取り上げられ始めたのでご存知の方も多いかと思います。しかし、この正常眼圧緑内障は少し定義から見ても難しい面があります。今月はこの正常眼圧緑内障について、わかりやすく説明してみました。コラムを読んでいて不明な点や、不安に思ったことなどがあれば、どうぞ気軽に「無料メール相談」をご利用ください。

1.正常眼圧緑内障とは・・・

目をカメラにたとえた場合、外から入った光は角膜などを通り、フィルムの働きをする網膜にピントが合う仕組みになっています。この網膜で受けた光は、電気の信号に変わり視神経を伝わって脳の視覚中枢に到達して、私たち人間はものを見て認識することができます。

この順路のどこにトラブルが起こっても、ものを正常に見ることができません。緑内障はそのうちの視神経が、主に眼圧によって侵されてものが見えにくくなる病気です。

今、「主に眼圧によって」と説明しましたが、実際には眼圧が正常か、やや高い値でも緑内障になるケースが増えています。このことを「正常眼圧緑内障」と呼び、最近テレビや雑誌などでも取り上げられるようになってきました。

2.緑内障の発見

少し話を戻して緑内障のことについて、もう少し詳しく見ていきましょう。緑内障はものが見えにくくなる病気だ、と先ほど説明しましたが、具体的に言うと眼圧によって視神経が侵される結果、視神経が徐々に消失してしまい、その部分の情報が脳に伝わらなくなるために、視野が欠けてしまうのです。この変化は大変ゆっくりであるので、緑内障の初期症状を自覚するケースはほとんど無いと言っても良いでしょう。時には何十年も経ってから気づくという場合さえあります。

一口コラム

緑内障と言えば、「眼圧が高くなり眼痛・吐き気を起こし・・・」と以前は医学書に書かれていましたが、自覚症状の無い、また眼圧が高くない緑内障が日本人には多いようです。そして、この緑内障こそが正常眼圧緑内障です。

3.緑内障を自覚しにくい理由

気づくのが時には何十年も経つ程遅いのはなぜかというと、一つはヒトには(あるいは生物にはと言えるかもしれません)生体上重要な部分には対になっているということに話が結びつきます。どういうことかと言うと、生きていくのに大切な器官は対になって備わっている、ということです。例えば耳などがそうです。ヒトには右と左、両方に耳がついていますが、仮に片方が聞こえなくなったとしても、もう片方があるので聞くことはできます。そして片方の耳で両方の耳の役割を果たそうともします。

目の場合も同じで、片方の目が見えにくくなった場合、もう片方の目がそれをカバーしようとするのです。ですから、緑内障によって片方の目の視野が仮に狭くなったとしても、もう片方の目でそれを補おうとするので、トータルで見るとそれほど見えにくいと感じることは無いのです。これが自覚するのが少ないという理由の一つだと言えると思います。反対に言えば、自覚した時は、すでにかなり進行しているということもできるのではないでしょうか。ここに緑内障の恐ろしさがあるのです。

4.緑内障の検査

ところで、緑内障であるかどうかはどのように検査されるのでしょう。緑内障は、眼圧が高いということが一つの判断する基準となりますので、眼圧測定をします。しかしこの他にも、視野検査、隅角検査など多くの検査を必要とします。

では、ここで正常眼圧緑内障の場合を見てみましょう。正常眼圧緑内障は、眼圧が正常かもしくは少し高い値であるのに緑内障になるケースのことであると紹介しました。問題はここにあります。眼圧が高いということが判断の一つになるのに、眼圧が正常か少し高い値であっても緑内障になる正常眼圧緑内障の場合は眼圧検査では見分けることが通常の緑内障に比べ難しいということが言えます。ですから、眼圧検査の他にも、眼底検査や視野検査などを行い、総合的に緑内障であるかないかを調べるのです。

5.正常眼圧緑内障の治療

ここで正常眼圧緑内障の治療について少し見ていきたいと思います。ある研究によると、正常眼圧緑内障を長い間、何も治療をすることなく放っておいた場合、半数以上の確率で視野に何らかの障害が起こり、悪化するというデータが出ています。よって、なんらかの処置をする重要性を示すものであり、またこれは治療の重要性も示しているといえるでしょう。

一口コラム

残念ながら緑内障は完治ができない病気だと言われています。これは、一度損なわれた視神経は回復することができないことから判ります。しかし、点眼やレーザー治療等により、それ以上進行させないようにすることの治療は行うことができます。これが緑内障の治療なのです。

現在、主な治療方法は点眼などの薬物による治療と、レーザー治療や手術治療で対処がなされています。最新の治療現場では、正常眼圧緑内障に関しても、眼圧を持続的に十分に下降させることが重要であること、そしてこれが視野障害の進行を抑制できる可能性があると言われています。「可能性がある」ということは、眼圧を下降することだけが視野障害の進行を抑制することにはならないということを、知っておく必要があります。これは、ある研究のデータからも分析することができます。しかし、眼圧を下降させることは視野障害の進行を抑制はしても、飛躍的に悪化させるものではないので、やはり眼圧の下降を重視した治療をする必要があると言えるでしょう。この意味で、点眼などの薬物治療にしろ、レーザーや手術による治療にしろ、眼圧を下降させることを目的としています。

6.最後に・・・

目の病気に対しては、いつも言うことですが早期発見が何よりも大切です。緑内障の場合は特にそうだと言えます。自覚するケースが少ないと言われているように、なかなか自分では気づきにくい病気だと言えます。この点で、定期的な検診がいかに重要かがおわかりいただけると思います。手遅れにならないように・・・この言葉もいつも言っていますが、私がみなさんに伝えたいメッセージです。

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白内障

「白内障」---近年、テレビや雑誌などで徐々に取り上げられ始めたのでご存知の方も多いかと思います。しかし、言葉だけで内容はあまり知られていないようです。今月はこの白内障について、簡単にわかりやすく説明してみました。コラムを読んでいて不明な点や、不安に思ったことなどがあれば、どうぞ気軽に「無料メール相談」をご利用ください。。

1.白内障とは・・・

白内障は、しろそこひとも呼ばれる眼の病気です。カメラのレンズにたとえることができるのが、眼でいう水晶体という部分です。この水晶体がいろいろな理由で白くにごってくる状態のことを、白内障と言います。

白内障の原因の最も多いものは、加齢現象によるもので一般に老人性白内障と呼ばれるものです。早い人では40歳台からはじまり、80歳台では詳しく検査をすれば大部分の人が白内障になっていると言われています。そのほかには、外傷によるもの、他の目の病気に続いて起こるもの、薬物中毒によるもの、先天性のものなどがあります。

水晶体がにごりはじめると、ものがかすんだり、二重に見えたり、まぶしく見えたりして進行すれば必ず視力が低下します。

●白内障の原因●
・老人性白内障
・外傷によるもの
・他の目の病気に続いて起こるもの
・薬物中毒によるもの
・先天性のもの など・・・

2.白内障手術

一口コラム

目の働きや構造はよくカメラにたとえられます。黒目(角膜)のすぐ後ろに透けて見えるいわゆる茶目は虹彩といい、これは眼の中に入ってくる光の量を調節する働きがあり、カメラで言うと絞りに当たります。

白内障になると、初期のうちには薬によってその進行を遅らせることが出来る場合がありますが、完全に治療することはできません。進行した白内障は、濁った水晶体を手術によって取り除く方法が一般的に行われています。

手術についてですが、局所麻酔や点眼麻酔という方法で行われており、痛みはありません。手術中には医師の話も聞くことができるし、会話もすることができます。手術時間も、おおまか20分程度といったところでしょうか。

最近では、「超音波乳化吸引法」という方法が一般的で、超音波の力で水晶体の濁った中身を3mmくらいの傷から吸い出すというものです。残った薄い膜(水晶体嚢[すいしょうたいのう])の中に水晶体の屈折力を補正するための眼内レンズが挿入されます。

3.眼内レンズについて

一口コラム

上の一口コラム(1)で述べた虹彩の後ろに水晶体という部分があります。水晶体はカメラのレンズと同じで、私達が見ようとするものを正しく、次の一口コラム(3)で述べる網膜に焦点を結ばせる働きがあります。

さて、それでは眼内レンズについて詳しくみていきましょう。水晶体は通常20Dぐらいの強さのレンズなので、この部分が濁って取り出してしまうと、それに代わる人工的に作ったレンズを挿入しなければなりません。これを眼内レンズと呼んでいます。これがないと手術後強い遠視になってしまい、網膜にピントが合わなくなるからです。

最近の眼内レンズには色々な種類のものが出てきており、患者さんの希望に添えるようになってきました。紫外線吸収型のもの、サングラスのように少し色のついたもの、多焦点型のものなど開発されています。これらにより、年齢や眼の状態に応じて使い分けられるようになってきています。

4.術後の合併症について

最近の白内障手術は、大多数の患者さんは視力を回復すること白内障手術でが出来る安全な手術になっています。しかし、2・3の合併症が確認されています。

最も多いのは、後発白内障といわれる薄く残した膜の水晶体嚢が、手術後1〜2年で濁ってくる合併症です。しかし、この合併症は、最近ではヤグレーザーというレーザー光線で、外来で簡単に切開でき、再び良い視力を取り戻すことができます。

一口コラム

最後に眼に入った像は網膜という、カメラで言えばフィルムに当たる部分に投影され、これが視神経を通して脳に伝えられ、私達は初めてものを見ることができるのです。

もう一つは、ものが青っぽく、もしくは赤っぽく見えるという青視症、紅視症という合併症です。正常な人の場合、通常加齢とともに黄色みを帯びてきます。すなわち年齢とともに黄色いサングラスをかけているようなもの、とたとえることができます。このような時期に黄色に着色した水晶体を除去し、透明な眼内レンズを挿入するため、黄色いサングラスがはずれて青っぽく見えるようになります。この合併症は手術後1〜2週によく起こりますが、害は無く、多くは時間とともに自覚しなくなります。

これらは比較的軽い合併症と言うことができますが、中には非常に少数ですが重い合併症が起こることがあります。その代表ともいえるのが、手術中、もしくは術後に細菌が眼の中に入り感染症を起こす術後眼内炎でしょう。最悪の場合、失明に陥る可能性もあります。頻度は0.1%未満、1000人に1人未満とは言われていますが、予め知っておく必要はあるでしょう。

また、この他にも網膜剥離が起こることもありますが、早期発見ができれば手術で治すことができます。

5.最後に・・・

白内障は高齢化が進む現在、眼の病気の中で頻度の高いものです。白内障の手術は近年進歩しており、より安全な手術となってきました。また、視力回復も早くなり、白内障に対する治療も高度化してきたということが出来るでしょう。

いつもコラムで言っていることですが、やはり早期発見が治療に対しても一番大事です。早く見つけることができれば、それだけ早く簡単に治療をすることができます。このコラムにより、少しでもみなさんが正しく白内障に対する知識を得て理解してもらえることができればと願っています。

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緑内障

月日が経つのはいつも早いと感じますが、年末を迎えるといっそうそう感じるのは不思議なものです。師走という通り、あっという間に新年を迎えることになるのでしょう。さて、今月のコラムは緑内障についてです。耳には聞いたことがあるけど、詳しくは知らないという方が多いのではないでしょうか。この病気も早期発見が第一なので、このコラムを是非読んでください。そして疑わしいなと思ったら、遠慮なくご相談しに来てください。

1.緑内障とは・・・

緑内障は古くから「青ぞこひ」とも言われ、白内障と並んで目の病気の中で多いものの一つです。緑内障は進行すると最終的には視力が損なわれ、しかもそれが回復不能の状態になってしまう困った病気です。これは、視神経---網膜で感じた外界のイメージを脳へ伝える神経---が緑内障によって冒される病気であるためです。

どんな原因にせよ、一度視神経が障害を受け視力を失うと、ほとんどの場合もう元に戻りません。緑内障では、眼圧(眼の内圧)が異常に高くなったために、視神経の働きや循環が障害され、視神経繊維の消耗、脱落が起こります。眼圧の上昇が急激におこれば、いっぺんに視力が悪くなることもありますし、徐々に始まった場合は最初のうちは視力は変わらず物の見える範囲の変化(視野の変化)として現れてきます。

以上をまとめると、緑内障は「何らかの原因で眼圧が上昇し、視神経が障害される病気」と言えますね。

2.なぜ眼圧が高くなるのか

緑内障と診断する際、眼圧の高いということが重要な決め手となりますが、この眼圧のことについて少し説明いたしましょう。

眼圧の高さですが、いったいどのように決まるのでしょう。目に触ると一定の弾力性があるのがわかりますが、これは眼の中で絶えず透明な液体が循環して、眼がぺしゃんこになったり(このことを低眼圧といいます)、反対に固すぎることの無いように(高眼圧)調節しているからです。この役割を果たす透明な液体というのが、房水です。この房水は、毛様体というところで作られ、角膜(一般に言う黒目)と虹彩(茶目)の境(これを隅角といいます)にある排水路から眼の外へ流れ出ます。

このとき、角膜と虹彩の境目はわずかな隙間しかないため、色々な原因でこの排水路が閉鎖されることがあります。これを閉塞隅角と呼びます。また、反対に開放隅角と呼ばれるように、排水路自体の機能が悪いと閉鎖はされていなくても、房水が流出しにくくなることがあります。このような房水の流れに滞りが起こり、眼圧が高くなるのです。

●緑内障のタイプ●
緑内障には眼圧が上昇する原因の違いや、発病年齢などによっていくつかの種類がありますが、大きくは次の3つにまとめられます。

(1) 閉塞隅角緑内障(原発緑内障)
房水の流出口である隅角が虹彩の根元で閉鎖されるタイプ

(2) 開放隅角緑内障(続発緑内障)
隅角が十分にあいているのに、排出路の中で通過障害の起こるタイプ

(3) 先天緑内障
隅角の発達が不完全なために眼圧が上昇する

3.緑内障の治療方法

さて、それでは緑内障の治療はどのようなものがあるのでしょうか。少し簡単に見ていきましょう。

目薬目薬や飲み薬
  眼圧が高くて視神経の影響が心配されるとき、何らかの方法で眼圧を下げなければなりませんが、一番良く使われるのが目薬や飲み薬による方法です。目薬には さまざまな種類や濃さがあり、目の状態によって使い分けます。場合によっては飲み薬との併用もあります。

手術
  先ほど説明した閉塞隅角緑内障(虹彩の根元が房水の排水口を塞いでしまう)では、最終的に手術が必要です。薬によって眼圧は下がりますが、隅角の閉塞は治 らないためです。また、開放隅角緑内障の場合は、排出口の明らかな塞がりはないので薬による治療を優先させ、どうしても効果のない場合のみ手術をします。 先天性緑内障の場合も、手術が優先になります。

レーザー光線
  最近はレーザー光線を使っての治療もできるようになってきました。従来の手術のように眼球に切開を加えないで治療を行うことができるので、切開手術に伴う 出血を初めとするさまざまな合併症を避けることができるので大変有難い治療方法と言えます。しかし、すべての緑内障でレーザー治療を行うことはできないの で注意が必要です。

4.緑内障の実際

緑内障と診断された場合、さまざまな治療が行われますが、ほとんどそのどの場合も視神経の障害をそれ以上進行させないようにするのが目的となります。大変 残念なことですが、一度損なわれた視力や視野欠損は(急性緑内障で一時的に悪化している場合は別として)眼圧が下がってもほとんど治すことはできません。

  ここで強調したいことは、早期発見・早期治療が何よりも大事であるということで す。緑内障は生涯にわたって管理が必要です。緑内障の治療の第一歩は、現在の緑内障の状態を完全に把握することです。そのためには間隔を詰めた通院や、時 には入院も必要とする場合もありますが、それは完全に把握するためなのです。そして治療を開始し、治療効果がはっきりするまでしばしば通院することが大事 です。状態が安定してくれば医師の指示により通院間隔をのばしていけばよいでしょう。

5.大切な眼科受診

検査 一般的に緑内障は中高年から起きてくる病気であり、成人病の一種とも考えられます。そのため、定期的に成人病の健康診断を受け、体の検査以外に眼圧や眼 底の検査をあわせて行っていれば、かなり早期発見に役立つはずです。また、実際に人間ドックなどの検査項目にはほとんどと言っていいほど眼圧検査と眼底検 査は入っていますから、人間ドックの結果によりチェックすることができるでしょう。また、ある程度の年齢になれば老眼鏡が必要となってきますが、そのとき には是非眼底・眼圧検査を受けられることをお勧めします。

  さらに、血縁者(身内)に緑内障の人がいる方、糖尿病、強度近視がある方は普通の人より緑内障になりやすいと言われています。また、いろいろな病気でステ ロイドホルモンを使用している人も、緑内障を起こしやすいので、いずれも眼科医の定期検診を受けるようにしてください。

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老眼について

突然ですが、以下のことに心当たりはありませんか?

画像コンタクトレンズやメガネを外したほうが、近くが良く見える
画像 薄暗いところでは手元が見えにくい
画像 本を読むとすぐ疲れるようになった
画像 遠くをみた後すぐ近くを見ると、焦点が合わない
画像 細かい文字がかすんで見えることがよくある

今回のコラムは、これらのことに心当たりのあるかたは要チェックのコラムです。そうでない方も、是非チェックしてくださいね。

1.老視について

よく寄せられる質問のひとつとして、近視でも老視(老眼)になるのかというものが挙げられます。これは当然Yesです。老眼は老化現象のひとつなので、近視・遠視問わず老視になります。おおよそ45歳あたりから老視が始まると言われています。

また、老視はずっと進み続けるのかという質問も多いですね。これは、個人差がありますが、45歳から70歳くらいまで進み、その後は止まるといわれています。少し細かく説明すると、正視の人は45歳前後で老眼が始まり、遠視の人は40歳前後から、近視の人は45歳よりも少し遅くから老眼が始まります。先ほども述べたように、老眼は老化現象のひとつなので、毎年少しづつすすみ、おおよそ70歳前後で進行が止まります。

老視ではないと思っている人
検査近視の場合特に多いようですが、たとえば49歳の近視の人は裸眼の状態では正視や遠視の人より近くがよく見えるので、老視が始まっていないように思われます。しかし、これは見かけ上のことで、遠方を眼鏡やコンタクトで補正した状態では、近くが見づらくなっているわけです。

近くが見えにくいのは遠視のせいか
近くが見えにくい場合、遠視か老視が考えられます。遠方視力を眼鏡やコンタクトで補正をした状態で、近くが見えない場合、(近視または遠視の方の)老視だと言えるでしょう。裸眼で遠くが見えるが、近くが見えにくいなら(正視のほうの)老視です。

2.メガネ

検査患者さんに多いケースを一つ紹介してみましょう。「今日はどうされましたか?」と質問をすると、「いやね、メガネ屋で作ってもらったメガネが最近合わなくなってきてしまって・・・」。この患者さんは老眼の患者さんです。この患者さんに限らず一般的に、どういうわけか“目が悪くなったらメガネ屋さんにまず行く”というのが行動パターンになっているようです。そして、メガネの具合が悪いので眼科へ行ってみる、というのです。

眼科できちんと診察を受け検査をすれば、個人個人の目の状態にあわせた処方箋がもらえます。この診察時に放置すれば危ないような病気も早期発見できる場合もあるのです。

質問で多く寄せられるものの一つとして、「メガネの選び方のポイントを教えてください」ですが、もちろん自分の目の状態に合っていないものは見えにくいに決まっています。そのためにも、眼科で処方箋を書いてもらいメガネを作るようにしてください。自分の目に合っていないメガネでは、目に大きな負担をかけてしまいますよ。

3.遠近両用コンタクトレンズ

最近では、遠近両用コンタクトレンズの開発が進み、より一層使いやすくなってきました。遠近両用コンタクトレンズの良さを聞いた患者さんからの相談で多いのが、「遠視の人でも遠近両用コンタクトレンズは使えますか」という質問です。もちろん、遠視の人でも遠近両用コンタクトは使えます。

一口コラム

●老眼は防げないのか●

できることなら、老眼にはなりたくないというのは誰しも願うことでしょう。しかし前にも述べたように、老眼は加齢による生理現象なので防ぐことは出来ません。こればかりはヒトとして避けられないことであると言えるのでしょうか・・・。

先に述べたように遠視の人は老眼になるのが、正視や近視の人に比べ少し早いので、おおよそ40歳前後から使うことが出来るでしょう。しかし、度数がかなり強い場合は使用できない場合があるので注意が必要です。

さらに、乱視がある場合遠近両用コンタクトは大丈夫か、という質問もあります。遠近両用ソフトコンタクトの場合は、強い乱視があると視力が出にくい事がありますが、ほとんどの場合、弱い乱視のときは問題なく使うことができるでしょう。遠近両用ハードコンタクトの場合は乱視があっても、ほとんど問題はありません。

実際の見え方についてですが、やはり一番大きいのは、「ゆれ」や「ゆがみ」が無く自然な視界が得られることでしょう。また、一般のコンタクトレンズと眼鏡との違いでも言えることですが、レンズと「目」の距離がコンタクトの場合は無い分、とても大きな効果が得られるということが言えるでしょう。いずれにしよ、遠近両用コンタクトを装着している人のほとんどから、満足しているという声を聞くことができます。

4.コンタクトレンズの手入れ

遠近両用コンタクト、と聞くとなんだか少し普通のコンタクトと違う扱い方をしなければならないように思いますが、手入れの方法などは普通のコンタクトと同じです。素材も普通のコンタクトと同じ素材が使用されますし、ケア用品も同じで結構です。また、寿命についてもレンズの素材は一般のコンタクトと同じなので、一般のコンタクトと同じ寿命です。個人差によっても違いますが、ソフトで1年から1年半、ハードで2年から3年といったところでしょうか。

また、最近増えてきたのが使い捨ての遠近両用コンタクトレンズです。いつも清潔なものをつけることができるので良いという声も多いようです。自分自身に最適な方法で目の調節ができる時代になったということですね。医師との相談で最適な方法を見つけていきましょう。

5.大切な眼科受診

検査先ほども述べたように老眼に関しても、やはり眼科受診が一番大事だと言えるでしょう。老眼鏡をありあわせのもので済ませていたり、またメガネ屋さんで急いで作ってもらったりしているなどのことがあれば、この機会に眼科受診をおすすめします。診察することによって、別の病気が早期発見できるかもしれません。

また、最近見えにくくなったかな?など、今回のコラムの冒頭で質問した事項に当てはまる人も是非受診なさってください。早めの対処が一番目には大事なことですから。

それでは、質問などがあれば無料メール相談で受け付けていますのでどうごご利用なさってください。

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糖尿病と目

早いもので涼しい日が時折でてくるようになってきました。もう秋なんですね。いつまでも続くように思えた夏ももう終わろうとしています。今回は8月と9月の合併コラムとして糖尿病と目の関係について紹介しています。実に40歳以上の1割強が糖尿病患者という現在ですが、そこには「失明の可能性」が潜んでいることは耳にしたことがあると思います。今回はこのところについて述べています。是非目を通してみてください。

1.糖尿病が引き起こす目の病気

  糖尿病になるとよく「失明する」と言われます。それはなぜなのでしょうか。まずはじめに、糖尿病による失明の原因を挙げます。

画像  説明する前に、網膜と水晶体の説明からしていきましょう。よく目をカメラにたとえられることがありますが、目をカメラだとした場合、網膜はフィルム、レン ズは水晶体にあたります。網膜は、ほぼ透明な複雑な構造をした神経組織です。目の組織の中でも最も大事な、ほとんど脳と同じものと考えてよいでしょう。

  糖尿病の場合、レンズ(水晶体)の濁りは「白内障」、フィルム(網膜)の傷みは「糖尿病網膜症」と呼ばれます。糖尿病患者さんが視力障害をきたす2大原因です。

  また、「血管新生緑内障」が原因という場合も、頻度が高くはありませんがあります。これは糖尿病網膜症が原因で、一般的に言う緑内障とは異なります。

  糖尿病による目の病気には他にもありますが、上にあげた「白内障」「糖尿病網膜症」「血管新生緑内障」が良く耳にする病気でしょう。

2.糖尿病網膜症

糖尿病が原因で起こる合併症のうち、糖尿病網膜症が失明の原因の第一位ということはご存知でしたか?視覚障害の原因でNO.1が糖尿病網膜症で全体の約5分の1であると言われています。

さて、では糖尿病になったら皆、糖尿病網膜症になってしまうのでしょうか。糖尿病網膜症が出てくる頃には、糖尿病になってから数年〜10年程度かかっていることが判っています。よって、糖尿病にかかってすぐに目にも病気が及ぶことはありません。しっかり血糖コントロールをすれば糖尿病網膜症が出てくるのを防ぐことが出来るでしょう。しかし、糖尿病網膜症になって失明したり、失明の危機に迫っている患者さんは、全糖尿病患者の20%程度だという報告もあります。

3.失明の予防

  糖尿病網膜症における最終末期の状態になる前で、「レーザー光凝固術」を受けることがが有効な予防手段であると言われています。では、レーザー光凝固術とは一体何なのでしょうか。

●新生血管(正常では無いはずの新しい血管が硝子体にのびてくる)が出てくるのを予防する
●すでに出てしまった新生血管を焼きつぶして、出血するのを予防する

  上記のような治療です。

  この場合の決め手は、どんなことでもそうですが、やはり早期治療で、定期的な精密検査を受けて的確な治療の時期を決めることでしょう。

  レーザー光凝固における治療で、早い時期であれば80%に有効で、時機が遅くなると有効率が50〜60%に低下してしまいます。また、この治療はあくまで「予防」なので、視力が回復するというわけではありません。しかし、それ以上の視力低下を防ぐという大事な治療なのです。

4.血管新生緑

検査血管新生緑内障は、糖尿病網膜症に関連して最も恐ろしい合併症です。どのような病気かというと、糖尿病により網膜の血管がつまると神経が酸欠状態になってしまいます。この状態が目のほうにいくと、さまざまなところに新生血管が出てきます。これが目の中を循環する水の出口(隅角)を塞いでしまい、緑内障の状態にしてしまいます。神経が死滅してしまい、視野が狭くなり、最終的には失明するという事態に陥ります。

この場合、点眼や内服薬では処置するのが難しく、手術をします。しかし、目の大変な負担を与えるだけでなく確実な効果が得られるとは限りません。そして、最終的には失明状態になることが多いのが非常に残念です。

こうならないよう、適切な時期に予防することが必要で、この場合も上で述べた「レーザー光凝固」が重要と言えるでしょう。

5.最後に

検査このように、糖尿病になった人みなが失明するわけではありませんが、確率が比較的大きいということはまた事実です。述べたように、やはり早い時期での処置というのが大変重要です。あとあと重大なことが起こらないよう、定期的な検診を受けることを忘れないようにしたいものです。

目のどの部分をとっても糖尿病に侵されない場所はないといっても良いと言われます。そのため、糖尿病と診断されたら、すぐに眼科でも診察を受けるようにして下さい。

わたしたちの大事な目が、いつまでの長く元気で過ごせるよう、普段からの検診が何よりも重要と言えますね。

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網膜剥離

早々と梅雨も過ぎ去り、毎日本当に暑い日々が続いていますが、夏バテなどされてませんか?さて、今月は失明することもある恐ろしい病気、網膜剥離(もうまくはくり)を取り上げてみました。最近では手術方法が進歩したため、失明することが少なくなりましたが、発見が遅くては何もなりません。手遅れにならないためにも、このコラムを是非読んでください。そして疑わしいなと思ったら、遠慮なくご相談しに来てください。

1.網膜剥離とは・・・

網膜剥離とは、一言で言うと視細胞と色素上皮細胞の間で網膜がはがれる状態のことを指します。・・・と言っても、専門用語すぎてさっぱりですよね。(笑) まずこれらの用語から簡単に説明をしていきましょう。

網膜
よく目をカメラにたとえられることがありますが、目をカメラだとした場合、網膜はフィルムにあたります。網膜は、ほぼ透明な複雑な構造をした神経組織です。目の組織の中でも最も大事な、ほとんど脳と同じものと考えてよいでしょう。

画像視細胞
網膜に映った映像は、最も外側にある視細胞で認識し、神経線維に伝わり、神経線維の集まった視神経を通って大脳に送られます。

色素上皮細胞
色素上皮細胞は視細胞の外側にある細胞で、視細胞とかみ合って栄養を受けています。また、視細胞と色素上皮細胞は、強く癒着してはいません。お互いをつっくけている生理的な力が壊れたりすると、はがれてしまうことがあります。

  ・・・ということで、このことを踏まえると、網膜剥離とはカメラのフィルムと、映った映像を認識する組織がはがれてしまう状態のことを言います。網膜剥離 が起こると、その部分の視細胞は色素上皮細胞から栄養を受けることができなくなり、機能が著しく低下してしまいます。

  しかし、視細胞そのものには元に戻る力があるので、網膜が元通りに復位すれば機能が戻ります。しかし、時間が経てば経つほど、完全に戻るというわけではありません。

2.網膜剥離の実際

広い意味での網膜剥離は、いろいろな原因でおこります。しかし、ほとんどは網膜に裂け目ができたり、穴があいたりするのが原因です。このような裂け目や穴を網膜裂孔といい、これによる網膜剥離を、専門用語で裂孔原性網膜剥離といいます。

網膜剥離というと、普通はこの裂孔原性網膜剥離をさします。ただし、網膜裂孔ができればかならず網膜剥離になるというわけではありません。

3.網膜剥離の症状

裂孔原性網膜剥離には、おおまかに分けて二つのタイプがあります。

若い人に多いタイプ

網膜剥離が下のほうからゆっくりと広がっていくタイプです。視野が何日も、または何ヶ月もかけて上のほうからゆっくりと欠けてくるので、長い間気づかないこともしばしばあります。

中高年に多いタイプ

もう一つは、網膜剥離が上のほうから下に向かって急速に広がるタイプです。視野が足下から欠けてきて急速に中心部にまで及び、著しく視力が低下します。

4.網膜剥離の前兆

では、網膜剥離の前兆というのはあるのでしょうか?

画像 まず、若い人に多いタイプでは、もともと飛蚊症があるという場合が要チェックです。

  もうひとつのタイプでは、後部硝子体剥離に伴う症状が前兆としてあらわれます。しばしば、キラキラと光を感じたり、墨をまいたようなものが見えることもあります。また、このタイプでも飛蚊症が前兆として起こると言うことができるでしょう。

  飛蚊症についての詳しい説明は、先月のコラム「飛蚊症」にて書いてありますので、この際に是非お読みになってください。

網膜剥離になりやすい人

また、網膜剥離の原因となるような網膜の変化は、ほとんどは生 まれつきの素因によるものと言えます。そして、このような素因は遺伝的なものもあるので、身内に網膜剥離の患者さんのいる人は注意が必要です。強い近視な ども危険因子の一つといえます。さらに、最近ではアトピー性皮膚炎の患者さんいおける網膜剥離が増えていると言えます。

こうならないよう、適切な時期に予防することが必要で、この場合も上で述べた「レーザー光凝固」が重要と言えるでしょう。

5.大切な眼科受診

検査このような網膜剥離を防ぐ一番の方法は、やはり眼科受診と言えるでしょう。飛蚊症は珍しい症状ではありませんが、初めて自覚したときには網膜に異常が無いかチェックしておくべきです。

また、網膜裂孔だけで網膜剥離が無ければ、治療はずっと簡単です。網膜剥離とそれにつながるような病変は早期発見が重要です。

網膜剥離の前兆や症状に注意しながら、定期的に眼底検査を受けることが大事です。特に身内に網膜剥離の患者さんがいるなどの危険因子を持っていると思われる場合は、定期的な眼科受診を怠らないようにしてください。

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黒いものが飛ぶ「飛蚊症」

時は足早に過ぎ去り、もう梅雨のジメジメとした時期の到来です。私のもっとも苦手とする季節ですが、みなさんはいかがでしょうか。さて、今月は飛蚊症という少し聞きなれないであろうテーマを取り上げました。特に自覚症状の無いまますごしてしまうことがあるこの飛蚊症ですが、是非頭の片隅に置いてもらいたい事項です。時間のあるときにじっくりと読んでみてください。何かのときにきっと役に立つことでしょう。

1.飛蚊症とは・・・

  眼科の用語になるのですが、目の前に黒いものが飛ぶという意味で「飛蚊症」と呼ぶ病気があります。蚊が飛んでいるということから名前が付けられましたが、 実際には水玉やハエ、黒いスス、糸くずなどさまざまな形に見えることがあります。さらに、透明なものから黒いものまでさまざまで、数も1個から数個、時に は多数みられることもあります。

画像 この飛蚊症の原因は、眼球の硝子体とよばれる部分に濁りができたために起こります。硝子体は水晶体(眼のレンズ)の後方から網膜に達するまでの眼球の大部分を占めています。その中には生卵の白身のような透明でドロッとした物質が詰まっています。

  硝子体は本来透明なはずですが、これが何らかの原因により濁ると、その影が網膜にうつり目で見えるようになります。これが飛蚊症です。飛蚊症を起こす硝子 体の濁りは、生まれつきのものと生後にできたものに分けられます。

2.生まれつきの飛蚊症

胎児のうちは硝子体の中に血管が走っていますが、この血管はふつう出産までにはなくなってしまいます。しかし、時にその血管の一部、あるいは血管周囲の組織の一部が生後も硝子体の中に濁りとして残ることがあります。

このような生まれつきの濁りに関しては、視力さえ良ければ特に急いで治す必要もありませんし、時々検査をして異常が無ければ放置していても心配の無いものです。

3.飛蚊症の自覚の仕方

●後部硝子体剥離の場合
後部硝子体剥離と呼ばれる飛蚊症の場合、突然起こるといわれています。いつも見え、形はゴミクズ、糸くず、雲、蚊、ハエなど形がハッキリしています。大き さは大型のものが多く、色の濃いのが特徴です。飛蚊症になる前後に、ピカピカ光るものが見えた場合には、この後部硝子体剥離が起こったと考えて間違いはな いでしょう。

●生まれつきのもの、離水によるものの場合
生まれつきのものや、一般的に40代以降で起こる離水という現象によって起こる飛蚊症は、明るい日に白い壁を見て飛蚊症に気づくというふうに発生時期は不 明瞭です。形も水玉のよう、泡か水滴のよう、かえるの卵のようなどとはっきりとした形ではなくて、白色ないし不透明な場合が多いようです。

4.飛蚊症が引き起こす重大な病気

特に近視(強度近視)の人、あるいは60歳前後の人で突然飛蚊症を自覚した場合にはなるべく早く当院など眼科へ訪ねてください。なぜなら、60代前半に好発する「後部硝子体剥離」が引き金になって、重大な病気が起こることがあるからです。

それは、網膜裂孔(もうまくれっこう)という病気です。後部硝子体剥離の6〜19%の人に起こるといわれています。これは放置しておくと、さらに怖い網膜剥離という病気になります

5.眼科受診のすすめ

検査飛蚊症を自覚したら眼科受診をし、精密検査を受け、放置しておいて良いものかどうか判断することが大事です。

特に、先ほど述べた60歳前後で突然飛蚊症になった方は要注意です。網膜剥離を引き起こした場合、入院・手術しか治療方法がありません。しかし、網膜裂孔の時期に発見できると、外来でおこなえる治療法があり、網膜剥離を防ぐことができます。

したがって、飛蚊症を自覚したらば早めに当院などの眼科受診をし、十分に検査をすることが必要といえます。何事もそうですが、とくに飛蚊症の場合は早め早めにチェックしておくことが何よりも重要でしょう。

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「眼」のストレス

早いものでゴールデンウィークも足早に済んでしまいましたが、ちょうどこの時期に五月病というのがやってきます。特にフレッシュマンの皆さんには多いのではないでしょうか。オフィスではもう日常的に使われるパソコンによる眼の疲れ、そろそろ重く感じていないでしょうか。そこで、今月は先月に引き続き眼の疲れについて取り上げました。今月は先月で少し取り上げたパソコンなどによる目の疲れと、眼の休養についてスポットをあてています。どうぞご覧になって、「眼」をいたわってあげてください。

1.VDTによるストレスと症状

  先月、VDTの眼精疲労について少し説明しましたが、もう少し掘り下げて説明してみたいと思います。VDTとは、Visual Display Terminalの略で、要するにパソコンのディスプレイやテレビなどのブラウン管、さらにはパソコンのキーボードなども含まれます。また、ファミコンなどのゲーム機械やワープロも含まれるでしょう。
  このようにVDTに触れる機会はもう日常的にあるというわけですが、このVDTによってさまざまな症状が起きてきます。

画像●頸肩腕症
VDT業務でキーボードなどを長時間タイミングし、画面を見ていると全身疲労や筋肉疲労などが起こって、頭痛、肩こり、手のしびれなど起きてきます。このことを頸肩腕症(けいけんわんしょう)と言います。この症状はVDTの作業をする人のなかでは多く訴えられる症状です。

●自律神経障害
頭痛、立ちくらみ、めまい、はきけ、全身疲労感、神経性下痢など自律神経を中心とした症状が出てくることもあります。

●生理不順
女性に起こりやすいVDTによる症状としては、生理不順があげられます。この原因についてはまだハッキリわかってはいませんが、VDT機器からの電磁波や電波の人体への影響やストレスと関係があると言われています。

2.VDTストレスを軽減するために

以上のように、さまざまな影響を及ぼすVDTですが、いくつか注意することで事前にVDTによる影響を防ぐことができます。まず、VDT画面(パソコンのディスプレイなど)が蛍光灯や太陽などでちらついたりして見えにくい場合は、それらを抑えることができるように配置換えしたり、または画面上に市販のフィルターを使用するようにしましょう。また、キーボードも打ちやすいものを選び、さらにアームレスト(ひじかけ)などをつけることも大事です。

このように少しでもVDTによる「疲れ」を軽減することがとても大事であることを心に留めておいてください。

3.「目の過労」

画像上記ではVDTによる目の疲れを紹介しましたが、VDT以外でも目を酷使しているケースが多く見受けられます。たとえば、視力が良くないのにメガネやコンタクトレンズを使わずに本などを無理に読もうとしていると、多分に眼に疲れを与えます。さらに、眼だけではなく肩や首にもストレスを与えることになります。また、暗いところで文字を読むことも同様です。

それから、読んだり書いたりするときの体勢にも気をつけなければなりません。イスと机の高さは適当か、目とディスプレイの位置は適当かなど、なるべく体に負担がかからない状態での作業ができるように調節することが大切です。

4.リフレッシュの仕方

画像いくら正しいメガネを使い、姿勢など外のことに気をつけても、実際の作業を根をつめてしていては意味がありません。作業の仕方にも工夫をすることが重要です。たとえば、3時間のワークをしなければならないときに3時間続けて仕事をするよりも、1時間ずつ10分の休憩を取りながら行うなどの小休憩をできるだけ取り入れるようにしてみましょう。また、なるべくその小休憩の間には目を使わないことが重要です。小休憩の間にインターネットでホームページを見るのは、確かに心のリフレッシュになるかもしれませんが、目にとってはリフレッシュになっていませんから。

また、ときにはぼんやりすることも大切です。遠くの景色、とくに緑に目をやることが良いと言われています。このときにはじっくりと心も落ち着かせ、心身ともにリフレッシュしてください。こういったメリハリのある仕事と休憩が、これからの作業にも好循環を促すことでしょう。

5.最後に

「単なる目の疲れだな」と思っていても、その症状が長く続いていたり症状が重くなってきている場合は、できる限り私のところや近くの眼科医のところへ訪ねてください。単なる目の疲れと思っていたことが、大きな病気であることも意外とあるのです。

また、眼について「大丈夫かな」と心配ばかりすることも眼にとっても良いことではありません。心のストレスが目の症状となって現れてきます。こういうときは思い切って眼科医のところへ行きましょう。相談することで不安から開放されますし、このことで心のリフレッシュにもなるはずです。また、先生からアドバイスが得られることもあるでしょう。

何かといろいろ考えがち、かつ憂鬱になることも多いこの時期ですが、「眼」も「心」もともにリフレッシュしていたわるということを忘れないようにしてください。そして、何か不安なことや不明な点、疑問点があれば遠慮なくメール相談で私のほうへ相談してください。いつでもお待ちしています。。

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眼精疲労

1.眼精疲労とは?

いよいよ春が訪れ、新たにフレッシュマンとして出発される方もいらっしゃることでしょう。また、そうで無くても新しい年度が始まり、また心を引き締めていることと思います。さて、そんな年度始まりは何かと忙しいもので、そういったときに起こりがちの症状があります。それは「眼精疲労」。今月は、この眼精疲労にスポットを当て、説明していきたいと思います。

画像よくCMなどで耳にすることが多くなった「眼精疲労」という言葉ですが、そもそもはどういう意味なのでしょうか。眼精疲労とは、眼を酷使していることに気づかぬうちに疲労感、ぼけ感、充血、熱感などを感じ、さらに全身的には頭痛、肩凝り、後頭部や首などの緊張感、精神的症状(たとえば不安感、やる気がでない、イライラする、不眠など)が合併する一つの症候群です。

そして、厄介なことにこれらは症状が隠されていることが多く、問診で初めて自覚することがあります。

ちなみに統計的に言うと、眼精疲労の患者さんは女性が男性に比べ倍以上で、その割合は2〜5%を占めます。年代的には30〜40代に多いですが、最近は20代でもパソコンなどの影響により増えて来ています。

2.眼精疲労の症状

眼精疲労の症状はいろいろありますが、一般的には眼の疲労感、頭痛、眼痛、ぼける、肩凝り、充血などです。また、精神的症状を訴える方も多いです。その他には、焦点が合わない、眼瞼痙攣などがあります。

そして、残念なことに眼精疲労は心身面の不調和が伴っているため、なかなか治りにくいものなのです。何が原因なのかをみつけることが難しいのです。

しかし、中には複雑な症状でも、適切な治療によりうそのように症状が消失し、改善されることもあります。やはりあきらめずに根気良く治療を続けることが必要でしょう。

3.VDTによる眼精疲労

画像Visual Display Terminal、要するにパソコンのディスプレイ(画面表示装置)とキーボード(入力装置)のことをさします。これをVDTと呼びます。

最近では会社などでのほとんどの作業にパソコンが使われ、そうなると必然的に眼精疲労を訴える方が増えてくるようになりました。パソコンを使わない一般事務に比べ、VDT作業の法がはるかに眼の疲れを訴えることがわかっています。

ある調査によると眼科へは行かず、我慢しているケースも多いことがわかっています。

注意すべき点は、コンタクトレンズをかけている場合です。画面注視のため、まばたきの回数が減り、涙が減って角膜が乾き、それによって角膜が傷つくことがあるからです。コンタクトをかけている方で眼がだるいと感じる場合は、できればすぐに当院やほかの眼科で診てもらいましょう。

4.治療

眼精疲労の治療の根本は原因の除去ですが、簡単に原因がつかめることが少ないようです。そのため対症的に治療が行われ、点眼や内服薬の使用、また場合によっては抗うつ剤、精神安定剤などを症状により使います。また、メガネが適していない場合が多く、よく検査して作り直すことも重要です。

調節性眼精疲労の治療は必要に応じ、作業用のメガネの処方を試みます。屈折性の場合は、矯正をきちんと行い、散瞳剤等で治療をした後にメガネを処方していきます。神経性では面接指示療法が原則ですが、調節機能の異常を合併することが多いようです。

5.最後に

自覚的に疲れがひどいときや、ストレスがたまっているときには遠慮せずに休養を取ることが何より重要です。また、自分のメガネやコンタクトレンズがあっているかどうかも調べてください。

眼の疲れは体の変調の警報であることが多いので、自分の健康管理をきちんとしましょう。

情報化時代の今日には、眼精疲労に悩む人が年齢を問わず増加してきています。眼精疲労は非常に複雑でいろいろな要素が組み合ってくるため、なかなか難しいですが、このコラムによって少しでも役に立てることができれば幸いです。もし何か質問がありましたら、メール相談を受け付けていますので、そちらをご利用ください。

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花粉症でよく寄せられる質問

先月のコラムでは、花粉症についてざっと説明をしました。しかし、まだまだ花粉症のシーズンは続き、花粉症でお悩みの方にはもっと辛い時期になってきます。そこで、今月は花粉症についてよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめてみました。みなさんの悩みは似たり寄ったりであるところが多いようなので、少しでも参考にしてもらえればと思います。また、花粉症でお悩みの点があれば、メールにて相談を受けていますので利用してください。もちろん無料です。

1.スギが近くにないのに、なぜスギ花粉になるのでしょう。

画像スギの花粉は非常に小さく、飛んでいる状態では1mmの30分の1くらいの大きさです。そのため、風に乗って数十キロから時には100キロ以上も飛んでゆくため、近くにスギが無くてもスギ花粉になります。たとえば東京都の場合ですが、都心にはスギ林は無いのですが、多摩にはスギ林が広がっており、風に乗って飛んでくるスギは都心に住んでいる人たちもスギ花粉になるのですね。

2. 花粉症と天気は関係ありますか?

画像基本的には風が強い日ほど花粉がたくさん飛ぶと言われています。そして、雨が降った次の日などはさらに飛ぶようですね。反対に、花粉は湿気が多いときには飛びにくいため、症状がいつもより軽いなと感じることもあるでしょう。このことを応用して、部屋の中に加湿器を置いたりすることで、部屋の中で花粉が舞いにくくなります。

3.花粉症と睡眠は関係があるって聞いたんですが・・・。

画像はい、関係あります。花粉症は体調により症状が重くなったり軽くなったりするものなのです。よって、睡眠不足が続いたりして、生活が不規則になるとより症状が重くなるはずです。あるデータでは、睡眠不足(6時間以下)の人は睡眠時間6時間以上の人と比べると、症状が1.5〜2倍になっていました。睡眠時間だけでなく、普段の生活、中でも食事やタバコなどに気を配るようにしたほうが良いですね。

4.スギ花粉症はなぜ増えているんでしょうか?

画像画像スギ林を戦後に植林したため、そのスギ林が大量に花粉を生産していること、食生活や住環境の変化によってアレルギー体質の人が増加していること、そして大気汚染が影響しているためにスギ花粉症は増えていると言われています。スギの木は、樹齢30年を越えたあたりから花粉の量が多くなると言われており、これは花粉症が爆発的に増えた時期と一致します。また、最近ではスギの木が伐採される数が少なくなっているため、今後もスギの花粉量が増えていくのではないかと思われます。

5.なぜ年によって花粉症の症状が違うのですか?教えてください。

画像花粉の量は、前年夏の気象と秋のスギの花芽の成長具合と密接な関係があります。例えば、暑く雨が少ない夏の場合スギの雄花の成長が良いため、次の年に飛ぶ花粉の量が多いと予想されます。よって、花粉症の症状の違いは、スギの成長具合との関係があるといえるでしょう。

6.花粉症は治らないのでしょうか??

画像さまざまな治療法があり、全く手の施しようが無いというわけでは無いので心配なさらないでください。古くからの治療法として減感作療法というものがあります。これは、原因となる花粉がわかっている場合に、その花粉を徐々に高い濃度になるまで時間をかけて注射をし、からだを慣らしていくという治療法です。しかし、残念ながら全ての人に効果があるというわけでは無いので、まずお悩みの方は私のところや近くの眼科医のところへ相談に行かれる事を強くお勧めします。

このように良く寄せられる質問を挙げましたが、この他のことでお悩みの方は無料メール相談のコーナーにて質問してください。この花粉症の季節が少しでも快適に過ごせますよう祈っています。

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花粉症

早々とお正月が過ぎてしまい、そろそろ嫌な季節になるなとお思いの方、そう、花粉症でお悩み方に今回は是非読んでもらいたいコラムです。花粉症というものは眼にきやすいですが、その理由や仕組み、また症状や治療方法など詳しく説明しています。いつも花粉症で悩んでいるという方は是非ご覧になってください。また、相談もメールにて受け付けています。このコラムを読んで、少しでも多くの方が花粉症の季節をより快適に過ごせるよう願っています。

花粉症とは・・・?

花粉症にはさまざまな種類があるのですが、特に多いのがスギ花粉症といい、春先に生じます。花粉症でお悩みのほとんどの方はスギ花粉症ではないでしょうか。「アレルギー性結膜炎」の人は全国で2000万人がいるといわれていますが、その多くがスギ花粉症を含む花粉症によるものだといわれています。スギ花粉症だけでなく、ヨモギやブタクサ、ヒノキによる花粉症もあり、一年中花粉が飛んでいることが判ります。

花粉症のメカニズム

画像花粉症は「アレルギー」の代表的な病気です。アレルギーにはこの他、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがありますが、アレルギーが起こるメカニズムはほぼ共通してると言ってもいいでしょう。

アレルギーは、いわゆる「免疫反応」の仲間ですが本来無害なものに対してからだが過剰反応したものを示します。このあたりが細胞やウィルスとの違いですね。

さて、なぜ花粉症が起こるのか。それは、スギやブタクサの花粉が目や鼻から体の中に入ると、体内の「好酸球」という白血球の仲間の細胞が反応し、そのためにかゆみやくしゃみなどを起こすという症状が出てきます。

なぜ花粉症が目に多いのか

画像花粉症は、目に非常に症状が出やすいと言われています。その理由は次に挙げられる通りです。

まず、結膜が直接外界に接していて、花粉が入りやすいこと。そして、入ってきた花粉のタンパク質が涙(涙液)によって溶かされやすいため。そして、結膜にはアレルギーの反応を引き起こす免疫細胞がたくさんあり、血管も多いことから次々と炎症を起こす細胞が入り込みやすい、といった3点によります。

花粉症結膜炎の症状と治療

花粉症の目の状態を「花粉症結膜炎」と呼びます。症状としては痒みが代表して挙げられます。目そのものがかゆい場合もありますが、まぶたやそのふちの部分に特にかゆみが現れやすく、かけばかくほど症状が強くなるので厄介物です。

次に、いわゆる異物感を感じるケースです。アレルギーの反応により、まぶたの裏側の結膜の粒上のもりあがりができ、これがまばたきするときに黒目(角膜)と接触するために起こります。これは場合によっては黒目にキズがつくことにもなるので、注意が必要です。

画像これらの症状に対し治療として、、対症療法としては抗アレルギー薬が主に用いられます。通常、目薬として使用し、かゆみやくしゃみなどを引き起こさせないようにします。また、症状が強い場合はステロイド薬も使われることがあります。しかし、これでも尚ひどい場合は、抗アレルギー薬を飲み薬として服用することもあります。また、アレルギーのもとをおさえる減感作療法といい、原因となる花粉がわかっている場合に、その花粉を徐々に高い濃度になるまで時間をかけて注射をし、からだを慣らしていく治療法です。

花粉症結膜炎の予防

画像花粉というものは、飛びやすい季節というものがあります。例えばスギは2月から3月ごろです。この時期に花粉が目や鼻に入り込まないようにすることが、花粉症の対策としてとても大事になります。具体的な予防法としては、花粉の飛びやすい雨が降った翌日の晴れた日に外出や布団を干すのを避けたり、外出から帰宅の際に衣服についた花粉を十分落とすことなど。また室内への花粉の侵入を防いだり、部屋の中はいつも清潔にしたり、ストレスを避け十分な睡眠を取ることなどが挙げられます。

何年も花粉性結膜炎で悩んでいる方には、花粉が飛び始める前に抗アレルギー薬を目薬として予防の意味で使えば、ある程度は花粉症の症状を防ぐことが出来ます。

以上のように、花粉症には対策法があります。いつも花粉症で困らされているという方は、これらのことを実践してみてはいかがでしょうか。そして、何か質問がありましたら、メールでご相談ください。

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ドライアイについて

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近頃、頻繁にドライアイ、ドライアイとCMや広告などで叫ばれるようになりました。ドライアイ・・・一口で言えば乾いた目ということになりますが、一体どういう目のことを言うのかはわかっていないという人が大半だと私は思っています。そこで、今回はこのドライアイに焦点をあてて、サラリと説明しようと思います。

ドライアイとは

ドライアイとは乾いた目と先ほど言いましたが、これはいろいろな原因により涙の量が少なくなったり、本来持っている涙の働きが悪くなったりすることによって、目の表面に傷ができてしまう病気のことなのです。この結果、目が痛くなったり、疲れたり、またまばたきが増えたり、白目が充血したりすることになります。

ドライアイの原因

ドライアイは、さまざまな原因によって起こります。中には原因がわからない場合もあります。

ヒトは誰もが歳をとりますが、このときにしわが増えたり皮フが乾いてくるように、涙も少しずつ減っていきます。しかし、涙の流れ出す量もバランスよく減っていくのが普通です。ところが、このバランスが崩れたときに、ドライアイになることがあります。

全身の病気の一症状としてドライアイを起こしてくることがあります。代表的なものとして、シェーグレン症候群という病気があります。涙を分泌している涙腺が徐々に破壊されて、涙の分泌量が減少する病気です。また、涙腺だけでなく唾液腺も破壊されるので、唾液の分泌が低下するといったことも起こります。

画像その他には、慢性関節リウマチ膠原病(こうげんびょう)に合併してくることもあります。また、糖尿病もドライアイを引き起こす病気の一つです。

精神安定剤やその他のさまざまな薬によっても涙の量が減ることがあります。また、目薬の種類や点眼回数によってもドライアイが起こることがあります。

新しい薬をのみはじめたり、新しい目薬をさしはじめてから目が乾く・疲れるなどの症状が出たときは、一度主治医の先生や私の方へ相談しに来てください。

ドライアイの診断

ドライアイの診断はどのようにして行われるのでしょう。

画像まずは、涙の量が正常がどうかみるために、涙の分泌量を測定します(シルマーテスト、綿糸法)。それと同時に角膜(黒目)や結膜(白目)の表面に傷がないかどうか、さらに涙が目の表面をきれいに覆っているかを顕微鏡を使って検査を行います。その他、血液検査をする場合もあります。

ドライアイの治療

治療は症状や状態により、一人一人異なってきます。一般的に、軽いドライアイの場合は、少なくなった涙を補充する目的で人工涙液とよばれる涙とよく似た成分の目薬を必要に応じて使います。この場合も、さまざまな種類の人工涙液があり本人にもっとも合ったものを探していく必要があります。

画像さらに、角膜(黒目)や結膜(白目)の表面に傷があり、まばたきをすると違和感・痛みがあるといった場合には、潤滑剤として眼軟膏を一緒に使う場合もあります。

これらのように治療をしても効果の無い重傷のドライアイの場合には、少しでも残っている本人の涙を長い時間目の表面にとどめておくために、涙の排水口を閉じてしまう治療をします。

その他の治療法として、涙の乾きを抑えるために特別に開発されたメガネをかけるという方法もあります。

いずれにしても、まずは本人がどの程度のドライアイなのかを調べてみる必要があるので、ドライアイかなと思う人はできるだけ早い段階で私のところへ見せに来てください。

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Question&Answer

よく寄せられる質問をまとめました

眼に関する質問を、これまでたくさん寄せられてきました。どうやら、みなさんの悩みはある程度似ていることが多いようです。そこで、Q&A集としてまとめてみました。時間があるときに、是非参考にしてみてください。今のところ、「一般疾病に関して」と「コンタクトレンズに関して」の二項目に分けています。私の眼科医歴が長いからこそできるものだと、自負しております。

一般疾病に関して

Q.遠くのものがかすんで見えにくいんです

A.パソコンの画面の見すぎや、乗り物での読書などで眼が疲れていると一時的に目がかすみます。しかし、かすみ目が長く続く時は要注意です。目のレンズ(水晶体)の質が変わる白内障や、眼球の圧力が変化する緑内障などの病気になりかかっている可能性があります。ちょっとでもおかしいな、と思ったらすぐに相談しに来てください。

Q.近くがかすんで見えにくくなってきました。これって老眼ですか?

A.40歳前後からおきるこのような症状のほとんどは老眼です。加齢に伴い目のピントを合わせる力が弱まると、近くが見えにくくなるのです。少しずつ進行するので、メガネは3年を目安に作り直す必要があります。早期発見のためにも、定期的に検査を受けることをすすめます。

Q.なんだかぼやけて見づらいのです。

A.可能性が高いのは、水晶体がにごって起こる白内障です。白内障は加齢によって起こるほか、糖尿病やアトピー性皮膚炎の人などに多いことが知られていますが、原因は不明です。おもに点眼薬で治療を行いますが、薬では進行を遅らせるのみで完全に治すことはできません。日常生活や仕事に支障がある場合は手術が必要ですが、まずは私(眼科医)によく相談してください。

Q.物が二重に見えます。もしかして、これって重症ですか!?

A.片目で見た際にダブって見える場合は、乱視のほか、角膜や網膜の病気、あるいは白内障が考えられます。一方、両目で見たときに二重に見える場合は、目の奥の血管やはれものが視力に関係する部分を圧迫している可能性があります。そのため、まぶたが下がる、まぶしい、頭痛などの症状をともなうことがあります。こうした症状が出たときは、一刻も早く診察を受けて下さい。

コンタクトに関して

Q.レンズを使って目にキズがつかないの?

A.正しい取扱方法と装用時間を守れば、治療を必要とするようなキズが眼につくことはまずありません。取扱説明書をよく読み、私の指示に従って、定期的に検査を受けることが大切です。

Q.初めてレンズを使おうかと思うのですが、どんなレンズがいいですか?

A.コンタクトレンズは医療用具ですので、適切なコンタクトレンズは眼科医の処方によって決められなければなりません。適切なコンタクトレンズとは、使用者の屈折状態、眼の状態、及び使用者の使用環境なども含めて選択されます。 希望のコンタクトレンズの種類等があれば、私のほうへ相談して下さい。

Q.レンズが眼の裏側に入って取れなくなるんじゃないかと心配なんですが・・・

A.白目とまぶたの裏側は奥でつながり、袋状になっているので、眼の裏側に入って取れなくなることはないですよ。レンズがずれてとれにくい場合は、無理にとろうとすると危険です。すぐに私のほうへ相談しに来て下さい。

Q.乱視でもレンズは使用できますか?

A.特に乱視だからといって、コンタクトレンズが使用できないことはありません。乱視にも種類がありまので、どの程度の視力が得られるかは、私のところに来ていただければ測定することができます。

Q.アレルギー体質でもレンズは使用できますか?

A.アレルギーの要因はさまざまで、レンズとの関連性は一概に言うことはできません。心配である場合は、一度私のほうへ相談してください。

Q.レンズで近視の進行がストップするって聞いたのですが・・・?

A.近視の進行には、遺伝、環境、年齢などが関係していると言われています。コンタクトレンズでの装用で禁止の進行が止まったり、遅くなるとは断言することはできないと思います。

Q.コンタクトを装用したまま水泳ってできます?

A.水泳をするときは必ずレンズをはずしてください。ゴーグルなどでカバーしても、水が入ればレンズが流されてしまうことが考えられます。

Q.レンズを装用するとしみるんですけれど。

A.レンズをはめたときにしみる原因の多くは、すすぎが不十分であることです。よくすすいでもしみる場合は、洗浄しなおしてから、すすいではめなおしてみましょう。それでもなおらない場合は、他の原因も考えられます。一度相談しに来て下さい。

Q.レンズがくもるんです。

A.レンズがくもる原因には、レンズの汚れやキズ、レンズの表面の乾燥などが考えられます。洗浄しなおしても直らない場合は、やはり一度相談しに来て下さい。

Q.乾燥感がひどいんですけれど・・・。

A.まずは、意識的にまばたきを多くする、目薬を使用する、レンズをまめに洗浄するといった対処方法を試してみてください。これでもまだ、乾燥感がひどい場合は、一度私のところに相談しに来て下さい。目薬を使用する場合も、眼やレンズの影響などが考えられるので、眼科医に相談してから使用するほうが良いでしょう。

Q.大変です!レンズが変色してしまいました・・・。

A.酸素透過性ハードレンズは、プロージェントにレンズを長くつけたり、回数が多すぎるとレンズが変色することがあります。その変色自体はレンズの性能に影響を及ぼさないので、心配はいりません。 また、ソフトレンズの場合は、他社ケア用品を使用したり、コーヒー・化粧品・タバコのヤニなど手についていたものによって着色したり、レンズの試用期間が長すぎる場合も、変色することがあります。

Q.レンズの左右がわからなくなっちゃいました。

A.まずは、レンズを装用して見え方を比べて左右を確かめてください。それでもわからない場合は、購入先に相談してみると良いでしょう。

Q.ソフトレンズが変形してしまったんです!

A.レンズ全体が液に沈んでいない状態や、レンズの汚れが十分に洗浄されていない状態で、煮沸消毒を行った場合に変形する可能性があります。また、レンズの使用期間が長い場合も、変形(カール)することがあります。

Q.連続装用できないレンズをはめて眠ってしまったんですけれど、これってやっぱりヤバイです?

A.そのときは大丈夫だったとしても、思わぬ障害につながることも十分考えられるので、一度私のところへ見せて来て下さい。

Q.レンズを装用すると頭痛がするんです。

A.長時間装用による目の疲れ・左右逆装用など原因はさまざまです。早めに見せに来てください。

Q.レンズが白目にズレてなおらないときがあります。

A.目の構造は、まぶたの奥でまぶたと白目がつながって、袋のようになっているため、奥へズレた場合でもとれなくなることは無いので安心してください。 しかし、レンズが吸着している場合は、無理になおそうとすると目にキズがつく可能性がありますので、そのままで私のところに相談ください。

Q.ハードレンズとソフトレンズ。どっちのほうが目にいいんですか?

A.角膜には、血管組織が無いため大気中からの酸素が必要となります。その際、ハードレンズだと最初から直接大量の酸素を取り入れることができるため、長時間の着用ができるわけです。 ソフトレンズだと、いったん取り入れた酸素を涙を介して取り込むため、どうしても酸素の量が不足がちになってしまいます。(酸欠状態) 以上の点をふまえ、長時間着用をされる方は、ハードレンズをお勧めします。角膜障害を生じた際、ソフトレンズは使用感が良いため、自覚症状が出にくく早期発見が出来ない場合もあります。また水を含むため雑菌やカビの繁殖の恐れがあり、常に消毒などの衛生条件を保たなければなりません。

Q.使い捨てレンズの交換期間(2週間とか)を越えて使うとどうなっちゃうんですか?

A.現在の使い捨てレンズは、1日交換タイプ、1週間交換タイプ、2週間交換タイプの3タイプがあります。お手入れ簡単で衛生的をメリットにしているため、耐久性が劣り通常のソフトレンズと比較して汚れやすく不衛生になるため、長時間の着用には適していません。 したがって、決められた使用期限で交換することを強く勧めます。

Q.ハードレンズとソフトレンズ、それぞれどのくらい使えるんですか?

A.使用状況や目の体質にもよりますが、だいたいハードレンズで3年前後、ソフトレンズだと1.5〜2年程度が交換の目安です。また、オシャレで人気のカラーコンタクトは、1年くらいとやや短めです。

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コンタクトのアドバイス

コンタクトをお考えのあなたに

ここ10年の間で、急速的に普及したコンタクトレンズ。今やハードレンズだけでなく、ソフトレンズも開発され、さらにはハードレンズには酸素透過性レンズが加わったり、ソフトレンズには使い捨てレンズや連続装着用レンズが加わってきました。また最近では、ハードでもソフトでも遠近両用コンタクトレンズが開発され、患者様から良い評価を得ています。

このように、眼科医療が近代化されることによって、コンタクトレンズ愛好者がどんどん増えてきています。しかし、コンタクトレンズが医療用具できちんと処方されなければならないということを知っている人は意外と少ないように思われます。

そこで、眼科医歴十余年の私・翁政立が、コンタクトレンズについて詳しく記してみました。これからコンタクトレンズにしてみようという方、また今コンタクトレンズをはめているという方も参考になりますので、是非読んでみて下さい。

そして、何か不明な点や心配な点があれば、遠慮なく私のほうへ相談してください。メールでも相談は受け付けています。

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コンタクトレンズとは

コンタクトレンズとメガネの違いから

コンタクト画像

物を見るとき、網膜の中心にピントが合わず像がぼやけて見える場合、屈折異常(近視や遠視・乱視のことを言います)がまず考えられます。

この屈折異常をなおすために、古くからメガネが用いられてきましたが、眼科医療の発達により小さなレンズを目の角膜の表面にかぶせることによる屈折異常の矯正ができるようになりました。

そこで、コンタクトレンズとメガネの違いを述べますと、根本的にはメガネはレンズが目の12ミリ前にあり、コンタクトレンズはレンズを目に密着させるというところにあります。

屈折異常は、目そのもののレンズ作用に異常があるため、目とレンズが離れていては矯正がどうしても不十分になってしまいます。屈折異常を正視に直すのなら、目そのものを直すのが理想で、その点ではコンタクトレンズは角膜に密着させるので、ほぼ理想に近い矯正効果を得ることができます。

コンタクトレンズの種類

コンタクトレンズには大きく分けて、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。そして、ハードレンズは標準的なレンズと、酸素が透過しやすいレンズに分けられます。また、ソフトレンズは軟らかく水を含んで(38〜70%)いるため装用感が良いため、最近特に普及してきました。また、最近はディスポーザブルコンタクトレンズと言い、いわゆる使い捨てレンズが普及してきました。今のところソフトタイプのレンズだけが商品化されています。

これらのレンズの特徴を比較したものが次に示す表です。全般的に、視力矯正効果はハードレンズがソフトレンズよりも優れ、装用感はソフトレンズがハードレンズより優れています。一方、角膜への影響は酸素透過性レンズが最も少なく、レンズの汚れと保管のわずらわしさではソフトレンズが一番厄介です

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コンタクトレンズの種類

ハードコンタクトレンズは

コンタクト画像

ハードコンタクトレンズは、角膜より小さい直径8〜9ミリのレンズを角膜の前で涙に浮かべるようにして装着させ、まばたきや目の動きによってレンズを動かします。

ハードレンズはソフトレンズよりも視力矯正効果がよく、取り扱いが楽なこともあり、装用感さえよければ酸素透過性ハードレンズがこれからの主役になるのではないかと、私は考えています。何しろ光学的に安定していますから、屈折矯正には最適な上、手入れさえよければ長持ちします

ソフトコンタクトレンズは

コンタクト画像

次にソフトコンタクトレンズですが、これは何と言っても軟らかく水を多く含んでいるため、装用感が良いのが魅力です。

しかし、ソフトレンズの最大の欠点は汚れやすいことです。目やにや涙からの蛋白がレンズにつきやすく、時にはカビが繁殖したりするのです。それだけに、毎日の消毒と洗浄が大切で、ハードレンズを扱うよりもより几帳面さが求められるでしょう。

酸素透過性コンタクトレンズは

最近は水を70%以上含ませ、さらにレンズを薄くしてはめっぱなしにするレンズが作られています。特に、お年よりなどレンズ着脱が不自由な人にもってこいと言えるでしょう。これを「連続装用レンズ」と言います。

角膜に対して随分やさしく、光学的にもソフトレンズよりも優れているという利点を持っています。

ただ強度に難点があるということが挙げられます。レンズの破損をおこしやすいので、その取扱いは慎重にする必要があります。また、酸素透過性が高いということは反対に細菌なども取り込みやすいので、汚染防止のための消毒や洗浄は念入りにしなければなりません。

ディスポーサブルコンタクトレンズは

先ほども説明したように、ディスポーザブルコンタクトレンズ(使い捨てレンズ)には今のところソフトレンズだけが商品化されています。ソフトレンズの短所であった、レンズが汚れやすく、そしてレンズケアが煩雑な点を補うため、古いレンズを使い捨てて、新しいコンタクトレンズに定期的に交換するようにしたものが、ディスポーザブルコンタクトレンズです。

今は、一週間連続装用の後捨てるタイプと、毎日使い捨てるタイプのものがあります。頻回交換レンズとして二週間消毒をしながら終日装用を続け、その後使い捨てるものもあります。

では、次にコンタクトレンズの処方や取扱いについてみてみましょう。

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コンタクトレンズの処方と取扱い

コンタクトレンズの処方(ハードレンズを例に)

コンタクトレンズを処方してもらい、実際に手に入れるためにはたくさんの目の検査を順序良く受けなければなりません。そこで、ハードレンズの場合を下図に示しておきました。

コンタクト画像

まず、患者さんが今までに何か目の病気をしていないか、コンタクトレンズをどのように使いたいかを問診します。次に眼科的に目の病気がないかを検査し、そして、屈折検査で屈折異常の種類と程度を調べます。ここまでの検査の結果と、患者さんの性格・職業などの情報を合わせて、本当にコンタクトレンズが適当かどうかを決めます。

次に角膜のカーブを調べ、それに合ったテストレンズを入れ、レンズと角膜の隙間の涙の具合やレンズの動きを観察して、レンズのカーブとサイズを決め、さらにレンズの度を決めます。以上がコンタクトレンズの処方なのです。

以上のように、コンタクトレンズの処方が決まるまでの手順は簡単なものではありません。レンズを作りたいときは、必ず私(眼科医)のところへ来てもらわなければならないことがわかってもらえたでしょうか。

ハードレンズの取扱い方

ハードレンズの取扱いは、ソフトに比べ楽だと言われています。しかし、決してそれはルーズで良いというのではありません。

取扱いの装用サイクルを図で説明すると、次のようになります。

起床後、レンズをすすぎ、確認の上装着します。一日装着した後、レンズをはずし洗浄して、保存液にひたした状態でケースに保存します。洗浄で注意したいことは、布やガーゼでふいてはいけないということです。

コンタクト画像

ハードレンズの場合、着用第一日目から順に装用時間を延ばしていく方法で慣らしていくのが良いでしょう。第一日目は3〜4時間とし、毎日1時間ずつ延ばしていくくらいが無難で、一週間で大体10〜12時間に届けばよいでしょう。もちろん、目や体の調子によって違うので、無理だけはしないことです。

ソフトレンズの取扱い方

ソフトレンズの取扱いの最大の注意は、レンズが軟らかく薄く、水分を多く含んでいることから、洗浄・消毒・保存の点であるといえます。そして、これらの扱いには常にきれいな爪と清潔な指の下でなければなりません。取扱い方法は、レンズの種類やメーカーによって少しずつ異なるため、私(眼科医)の指示にしたがってください。

また、ソフトレンズの沿うようスケジュールは、第1日目が3〜5時間で、以後毎日1〜2時間くらいずつ延ばしていくのが良いでしょう。大体、一週間で12〜14時間くらい着用できるようになると思います。ハードレンズより装用感が良いので、装用時間の延ばし方もやや気楽と言えます。なお、連続装用ソフトコンタクトレンズの場合は、7日から10日後から連続装用に入ります。

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定期検査とアフターケア

コンタクトレンズの定期検査

コンタクトレンズは、レンズを入手し装着練習を済ませばそれで終わりというわけではありません。定期的な眼科での検査が必要になります。

しかも、比較的装着感の良いソフトコンタクトレンズでは、目の症状が気づきにくいという欠点があるので、特に定期検査が必要と言えます。

ソフトレンズの定期検査スケジュールは次の図の通りです。普通のソフトレンズでも、1〜3ヶ月毎に定期検査が必要ですし、連続装用ソフトレンズでは連続装用開始後は小刻みな検査と、週一度の洗浄・消毒が必要です。ソフトレンズは、特に私(眼科医)の指示を守るべきで、守れない方にはソフトレンズを勧めることは絶対にできません。

コンタクト画像

コンタクトレンズの調子が悪いときは

コンタクトレンズは何といっても、人の体、角膜にとっては「異物」です。ハードであれ、ソフトであれ、全く何の症状もないということは考えられないと思います。

目が急に痛む・コロコロする・涙がとまらない・かすんで見える・すぐ充血する・目が疲れる・レンズがすぐずれたり落ちたりする・・・これらの症状などは大いに考えられます。

これらの症状の中には、患者さん自身のレンズの取扱いの悪さに原因があることも考えられますし、長時間のはめすぎというのも考えられます。また、レンズがうまく目にあっていないこともあるでしょう。あるいは、何か角膜に病気がおこっていることも考えられます。

ひどくならないうちに、早めに私(眼科医)のところへ診察を受けに来てください。手遅れにならないうちに、早く、です。

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最後に

コンタクトレンズにも不向きがある

さて、今までコンタクトレンズについていろいろと述べてきましたが、人の体にとって「異物」であるコンタクトレンズは、合わない人というのが出てきます。

涙(涙液)の少ない人は、コンタクトレンズによって苦痛があり角膜を傷めることが多いので、「ドライアイ」の人はメガネを強く奨めます。

結膜炎、角膜炎、涙曩炎(るいのうえん)など目に充血や分泌物のみられる方もレンズを曇らせるので中止してください。また、定期的に目薬を点眼している人も、コンタクトレンズに薬が取り込まれて問題をおこすことがあるので、私(眼科医)とよく相談しましょう。

また、常に清潔であることが求められるので、不精な人や不潔な人、手指や爪を清潔に出来ない人には適しません。また、あまりに神経質に気を使いすぎると長続きしないとも言えるでしょう。

コンタクトレンズの悩みは

コンタクトレンズを使用していて、また使用する前に抱える不安や心配ごとを、QandA形式で解説しているページがあります。是非こちらのほうも参考にしてください。

もし、あなたがコンタクトレンズを装用していて、少しでも調子がおかしいなと思ったら、すぐに私のところへ相談しにきてください。目に傷がついたりすると大変なことになってしまいます。そうならないよう、定期的な検査もあわせて行うようにしてください。

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