コラム
*** 役に立つ眼のコラムです ***
過去のコラムのバックナンバー
■2002-01 「はやり目」について
■2001-06 正常眼圧緑内障
■2001-03 白内障
■2000-12 緑内障
■2000-10 老眼について
■2000-8&9 糖尿病と目
■2000-07 網膜剥離(もうまくはくり)
■2000-06 黒いものがとぶ「飛蚊症」
■2000-05 「眼」のストレス
■2000-04 眼精疲労
■2000-03 花粉症でよく寄せられる質問
■2000-02 花粉症
■2000-01 ドライアイについて
■2月のコラム
早々とお正月が過ぎてしまい、そろそろ嫌な季節になるなとお思いの方、そう、花粉症でお悩み方に今回は是非読んでもらいたいコラムです。花粉症というものは眼にきやすいですが、その理由や仕組み、また症状や治療方法など詳しく説明しています。いつも花粉症で悩んでいるという方は是非ご覧になってください。また、相談もメールにて受け付けています。このコラムを読んで、少しでも多くの方が花粉症の季節をより快適に過ごせるよう願っています。
■花粉症とは・・・?
花粉症にはさまざまな種類があるのですが、特に多いのがスギ花粉症といい、春先に生じます。花粉症でお悩みのほとんどの方はスギ花粉症ではないでしょうか。「アレルギー性結膜炎」の人は全国で2000万人がいるといわれていますが、その多くがスギ花粉症を含む花粉症によるものだといわれています。スギ花粉症だけでなく、ヨモギやブタクサ、ヒノキによる花粉症もあり、一年中花粉が飛んでいることが判ります。
■花粉症のメカニズム
花粉症は「アレルギー」の代表的な病気です。アレルギーにはこの他、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがありますが、アレルギーが起こるメカニズムはほぼ共通してると言ってもいいでしょう。
アレルギーは、いわゆる「免疫反応」の仲間ですが本来無害なものに対してからだが過剰反応したものを示します。このあたりが細胞やウィルスとの違いですね。
さて、なぜ花粉症が起こるのか。それは、スギやブタクサの花粉が目や鼻から体の中に入ると、体内の「好酸球」という白血球の仲間の細胞が反応し、そのためにかゆみやくしゃみなどを起こすという症状が出てきます。
■なぜ花粉症が目に多いのか
花粉症は、目に非常に症状が出やすいと言われています。その理由は次に挙げられる通りです。
まず、結膜が直接外界に接していて、花粉が入りやすいこと。そして、入ってきた花粉のタンパク質が涙(涙液)によって溶かされやすいため。そして、結膜にはアレルギーの反応を引き起こす免疫細胞がたくさんあり、血管も多いことから次々と炎症を起こす細胞が入り込みやすい、といった3点によります。
■花粉症結膜炎の症状と治療
花粉症の目の状態を「花粉症結膜炎」と呼びます。症状としては痒みが代表して挙げられます。目そのものがかゆい場合もありますが、まぶたやそのふちの部分に特にかゆみが現れやすく、かけばかくほど症状が強くなるので厄介物です。
次に、いわゆる異物感を感じるケースです。アレルギーの反応により、まぶたの裏側の結膜の粒上のもりあがりができ、これがまばたきするときに黒目(角膜)と接触するために起こります。これは場合によっては黒目にキズがつくことにもなるので、注意が必要です。
これらの症状に対し治療として、、対症療法としては抗アレルギー薬が主に用いられます。通常、目薬として使用し、かゆみやくしゃみなどを引き起こさせないようにします。また、症状が強い場合はステロイド薬も使われることがあります。しかし、これでも尚ひどい場合は、抗アレルギー薬を飲み薬として服用することもあります。また、アレルギーのもとをおさえる減感作療法といい、原因となる花粉がわかっている場合に、その花粉を徐々に高い濃度になるまで時間をかけて注射をし、からだを慣らしていく治療法です。
■花粉症結膜炎の予防
ヒノキ(ヒノキ科)
花粉というものは、飛びやすい季節というものがあります。例えばスギは2月から3月ごろです。この時期に花粉が目や鼻に入り込まないようにすることが、花粉症の対策としてとても大事になります。具体的な予防法としては、花粉の飛びやすい雨が降った翌日の晴れた日に外出や布団を干すのを避けたり、外出から帰宅の際に衣服についた花粉を十分落とすことなど。また室内への花粉の侵入を防いだり、部屋の中はいつも清潔にしたり、ストレスを避け十分な睡眠を取ることなどが挙げられます。
何年も花粉性結膜炎で悩んでいる方には、花粉が飛び始める前に抗アレルギー薬を目薬として予防の意味で使えば、ある程度は花粉症の症状を防ぐことが出来ます。
以上のように、花粉症には対策法があります。いつも花粉症で困らされているという方は、これらのことを実践してみてはいかがでしょうか。そして、何か質問がありましたら、メールでご相談ください。
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